まわりには、都内に引っ越します、と切り出すことが多いんだけど、よく考えたらこの家はそのまま維持してこっちにも毎週帰ってくるつもりなので、二拠点生活を開始します、と話すのが正確な表現でした。
奥さんの仕事の関係で(と周囲には伝えてある)、東京都23区の端っこに小さなマンションを借りることにしました。10万円を切る金額で駅徒歩一分の1LDKを借りられるんだから、23区下といってもピンキリなのだなあと新たな発見です。
奥さんの仕事の出来次第で1年の仮住まいの予定なので、家具と家電一式はレンタルです。レンタル25万円は安くはないですけど、さらに次の家との兼ね合いで捨てたり買いなおしたりする手間を考えたら、家も家具もすべて「仮」で考えればよいと割り切りました。コスパが良いというより、ノマド生活に向けて?手放れがよいというスタンスです。
いまのこの家も僕らが住み始めて何年になるんだろう、7~8年にはなるんじゃなかろうか。和モダンの一戸建て、ふんだんに建築家のアイディアと両親の予算をつぎ込んだだけあって、住みやすいかどうかはさておき、おしゃれで気持ちの良い日々を過ごすことができました。居心地が良くて、退職してからこの土地にいる意味もないのに2年以上も住み続けてしまいました。
次に住むのは築20年以上のリフォームした1LDKのマンション、家族で住むというよりはむしろ上京してきた20代が一人暮らしで借りる家のようで、むかし中目黒のマンションで一人暮らししてたことを思い出させる、そんな感じの質素なつくりです。いろいろと腰が重くて、まだ向こうの家にポジティブになれていないのかもしれません。むしろ奥さんが日用品やもろもろ準備したり積極的です。
逃げる口上ばかり考えてもしょうがない、今日は向こうの家にはじめて泊まることになるかもしれません。住む家なのにはじめて泊まるっておかしいですね、でも金曜日にマンションのカギをもらって、土曜日に家具が届いて、日曜の今日ほぼ準備が整って向こうの家に住み始める、まさにそんな感じなんです。