地銀の担当者から投資しませんか?と言われて聞いてみたら、仕組債の提案でした。一般売りしている仕組債と異なり、最低1000万円出せば、対象とする会社、期間や利率などの条件もある程度オーダーメードで作ってくれるようです。もらった提案は国際石油開発帝石の3年ものでしたが、ソフトバンクの1年ものと3年ものが売れていると言ってました。
2020年3月13日現在、コロナショックとサウジ・ロシア原油増産のニュースによって、国際石油開発帝石の株価が暴落しています。今日の価格が596円、提案を受けた仕組債のノックイン価格を大幅に下回っているので、暴落した株式で戻ってくるということになります。ひと月前は想像もつかなかった事態です。買わなくて本当に良かった…
仕組債は初めてなので興味深く聞かせてもらいましたが、結論からすると仕組債やるくらいなら株式買うよな、という感じです。この円建て金利5%と通常のドル建て社債(投資適格+ハイイールド)で5%だったらどっち選ぶんだろう…しっかり考えておきたいです。以下、気になった点です。
- 株価連動なので、債券のメリットである債券価格が上がるとか、ボラティリティが低いとかはなくて、景気の変動を株式と連動して受ける。ポートフォリオ分散に使えない。
- その割に、株式のメリットであるキャピタルゲインは狙えず、5%上がったら償還されてしまうので、債券の金利享受期間も限定的になる。
- 流動性がないので、リーマンショック級の暴落が起きて株価がだだ下がりでも65%のノックイン価格に落ちるまで指をくわえているしかない。
- 株式なら国際石油開発帝石は配当3%以上出ている会社なので、設定株価の66%~80%までは金利0.1%なのは1000万円も投資した意味がない。
- うまみがある金利5%のトロの部分が設定株価の81%~105%とレンジ25%しかないので、値動きに対してのバッファーが低い。
- 複雑な商品は裏でいろいろ手数料が抜かれているはずなので、シンプルに株式を買うのが最も低コスト。
もっと理論的具体的に仕組債のデメリットを調べたい場合は以下のブログに詳しいです。仕組債〜ノックインのリスク軽視は厳禁!〜投資クリニック