投資とか

クレディスイスの2020年ハウスビューを聞いてきた

新しいホテルオークラでおいしいお弁当をいただきながら、クレディスイスのハウスビュー(PDFが開きます)を聞いてきました。クレディスイス顧客対象のセミナーということで、資産何億、何十億の富裕層ばっかりなわけですよね?もっとみんな真剣に聞くのかと思ってましたが、隣の人なんか思いっきり居眠りしてたりして、一般的なセミナーとあまり変わるところはなかったです。

後日談ですが、セミナー参加者全員がクレディスイスの足切り5億円超の人ではなさそうです。最低5億になったのが最近の話らしく、それまではもっと低い時期があったり、2012年にHSBCのPBを引き取ったときのHSBC側の最低金額をそのまま引き継いだりしているみたいです。いまは5億に満たない人は数十万円の管理手数料を取られるようなので、プライベートバンク側の方針変更にも気を付けないといけないですね。

ハウスビューっていう言葉を初めて聞きましたが、今年の相場見通しという意味のようで、いろんな証券会社が年初に出してるんですね。この方針をもとに2020年の資産配分とかポートフォリオを決めていくので、そこそこ重要なものみたいですが、ざっと眺めた感じ、各社で大きくハウスビューに違いが出ているということはなさそうです。違いすぎてても心配になりますけど。

コロナウィルスについて

世間をにぎわせているトピックとして最初に話がありましたが、コロナウィルス感染拡大については楽観的に見ているようです。観光客が減ってホテルが空いたり、ものが売れないという経済的ダメージより、武漢にどんな産業が集積していて、サプライチェーンにどういう影響が出るのかが投資的経済的観点からは重要になる。アメリカがウィルスをばらまいたに違いないという陰謀説はフェイクニュースだから陰謀と言われるわけだけど、それについて言及していたのがとても印象深かったです。武漢という大都市でいきなりアウトブレイクするか?という話は説得力がありました。

米中貿易摩擦について

アメリカ大統領選による関税戦争休止は最初から織り込まれていたシナリオでサプライズはない。中国のGDPは14兆ドルですでにアメリカの21兆ドルの70%まで追いついてきていて、要は覇権争いなのでこれで終わらない。中国からの輸入を高関税で止めるだけでは片手落ちで、中国に進出している外国企業に罰則を与える、技術を中国に移転させない仕組みを作るという、よりアクティブな動きは継続される。

2019年の振り返り

2018年はFRBが利上げしすぎた結果、2018年Q4にすべての資産クラスが大きく下げてしまった。景気後退への恐怖感から、2019年は利下げ姿勢に転換し、金融市場は大きくパフォーマンスを上げた。アジア人は2018年に売った後、ボラティリティを恐れて再度市場に入るタイミングを逃してしまい、上げの波に乗れなかった。S&P500のリターンが+28%以上の時、その翌年のパフォーマンスも引き続き上昇することが多く、利益確定のタイミングを見計らうのも難しい。つまりタイミング(Timing)を判断するのは難しいのでタイムイン(Time-in:続けること)の長期投資姿勢が重要になる。

2020年の見通しと投資

Green shoots, Moderate growth, No recession. という判断みたいです。そうするとリスクオンでリターンを狙っていくわけですが、マイナス金利の影響で円建てのパフォーマンスはいまいち、高格付け債は低金利な上、株式に楽観的みたいなので、利回り重視でも安定高配当株や劣後債といったところを狙っていく。あとは世界経済の成長を当てこんだ長期分散投資、ポートフォリオ戦略ですけど、さっきのタイムインの話と言い、セゾン投信とかウェルスナビも同じこと言ってますよね。変な飛び道具使わないだけ安心ではありますが、投資資金の多少にかかわらず戦略は同じってことでいいんでしょうか。

個人的にはアメリカの高配当株が気になります。なぜってバフェット太郎の「バカでも稼げる米国株高配当投資」を読んだからです。ハウスビュー関係ないじゃん!(笑) 思い返してみると、アメリカ大統領選とブレクジットの話を全然してませんでしたが、どっちに転んでも市場は織り込み済みということでいいんでしょうか。