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レクサス LC500hを所有した感想

中古のレクサスLC500hを購入してまず感じたことは、間違いなく「周りのドライバーや歩行者が配慮してくれるのでとても運転しやすい」。歩行者や自転車もむやみに突っ込んでこないし、車もよく譲ってくれるから本当に運転が楽だし、偉くなった気がして気分が良い。

いままでベンツ、BMW、ポルシェなどいわゆる高級車にずっと乗ってきたけど、LCがみんな一番気を遣ってくれる。外車って、なんかいけ好かない感じする人も一定数いると思うし、そもそも外車に詳しくない人も多いけど、泣く子も黙る日本車のハイブランド、レクサスのフラッグシップクーペLC500hとなると、知名度、認知度が段違いということなのか。

日本車で1500万円の同価格帯の車と言えば、セダンのレクサスLSやSUVのレクサスLXなんかあるけど、こういった車と比べると、LCはほとんど見かけないので、希少性が高いこともいい意味で目立ってくれてる。SUV全盛の時代にクーペってだけでも一目置かれそう。

加えてLCのいいところは、発売当初の2017年以来、エクステリアのモデルチェンジが一切ないこと。走行性能のマイナーチェンジは毎年のように行われているし、ホイールのデザインだけは少し変わったけど、ぱっと見では2017モデルも2025モデルも全く同じ見た目。つまり初期型でも最新モデルに乗ってるように見えるのはメリットが大きい。しかし8年もたっているのにデザインに古さが見えないというのはすごいことだ。

レクサスLC500hのいまいちなところ、それは走る・曲がる・止まるの走行性能が軒並み低いこと。一言でいえば、乗用車レベルを超えてない。5Lのガソリンエンジンモデルはわからないけど、少なくともハイブリッドはぱっとしない。何より走らせて楽しくないのが致命的で、「もうちょっとなんとかなるんじゃないのー」って思いながら運転していることが多い。

ハンドリングは小回りがきくだけで、切っただけ曲がるわくわく感は薄いし、ハンドルは軽いだけ、ブレーキはプカプカして不安になるし、踏み込むといきなり効くし、アクセルはなんかまどろっこしいし、V6エンジンは威勢がいいのは音だけで、音とパワーのリニア感が欲しかった。

結論、LC500hは「走り込みは苦手、人目につく都会をゆるく流すのがちょうどいい、流麗なラグジュアリークーペ」ということになる。でもそんな張り子の虎が欲しかったので、とてもいい買い物をした。走行性能に磨きをかけてリッター5kmしか走らない車よりは断然良い。LCの燃費は良ければリッター14㎞、平均で12㎞は行くんじゃないか。