保険としての純金投資(その1)の続きです。
やってもいい純金投資~金地金購入
金地金もいろいろなところで購入できますが、自社で溶解してバーにして刻印できる、田中貴金属や三菱マテリアルなどの信頼できるメーカーから購入したほうがいいと思います。実は、金地金のバー買取りでも程度によって買取金額に差が出てきます。99.99%のようなグレード表示がなかったり、そもそも刻印がなかったり、重量を測ってみると少なかったり、そういうものは最大で300円/g程度、買取金額が下がってしまいます。
純金購入を投資として考えると、できるだけコストが安いことが重要ですが、いざというときの保険として考えると、しっかり買い取ってもらえるというブランド力、安心感が重要です。
金地金を購入したらどうやって保管するか
まず考えられるのが、自宅の金庫に保管ですが、盗難リスクが大きいのと、狙われたときに生命まで獲られてしまっては元も子もないのでやめるべきだと思います。次に、銀行の貸金庫ですが、銀行の支店によって貸金庫のグレードのばらつきが大きいので、いくつか見学してみて決めてください。年間2~3万円の手数料がかかるので、コスト面で考えると最も高くつく保管方法です。
次に、購入した貴金属メーカーで保管してもらうこともできます。この時もしっかりとメーカーの財産と分別管理されているか確認すべきです。田中貴金属では「ゴールドキーパー」というサービスを扱っています。ちなみにロバートキヨサキは国外のプライベート金庫(滑走路の地下)に保管しているようです。
どのくらい買うのか
僕は自分のポートフォリオの10%を純金投資に回すべく、毎月少しずつ購入しています。なぜかこの部分は投資のポートフォリオのセオリー(ポートとフォリオの1割を実物資産、オルタナティブに回すと良い)に従っています。ロバートキヨサキは、1万ドル儲けたかったら1万ドル金を購入しろと言っています。投資対象としてではなく、保険として考えるならどのくらい買うのかも分けて考えるべきでしょうね。
その他の貴金属投資はどうか
良く見かけるのがプラチナと銀ですが、どちらも工業用途のボリュームが多く、価格がそちらに引っ張られます。例えば、プラチナは2009年頃7000円/gの単価でした。これはハードディスクや自動車のエンジンの触媒に使われていたためですが、いまはどちらも使用量が少なくなり、将来の見通しも良くないため値段が落ちたままです。
また、ロジウムやパラジウムなどは、工業用途もある上、市場が未成熟で相場が乱高下するので、保険のための投資には不向きです。その点、純金の一番のボリュームは通貨のオルタナティブとしての扱いなので、相場が安定しています。