まずは母の七回忌法要をちゃんと実施できてよかった。仏様になってあたたかく見守ってくれていると信じている。母が亡くなってから、丸六年、毎月27日の月命日にはかかさず墓参りを行っているのは、まあ偉いと自分でも思う。率直に言って、丸六年がたったということに特段の感慨はない。自分の人生でもいろいろあったし、時間が過ぎるのが早かったとも、遅かったとも感じない。
家族の関係性は大きく変わったと思う。弟とは疎遠になり、父親とは近しくなった。父親はこの一年でだいぶ老化が進み、一日前の約束はまず覚えておらず、歩行器を使って歩くようになった。人と会うこともだいぶ減ってきているようだ。
ここ最近、僕が小さかったころ、母がおばあちゃんの家に週に一回くらい顔を出していたのを思い出す。何も娯楽のない祖母の家で世間話に付き合うのが嫌だったが、あれがあったから、いま父親に会いに行く必要性(?)が理解できる。無職で家が近いからできることとはいえ、よくやっているほうだと思う。
弟とは、昨年10月ごろに父親の介護のことで喧嘩になり、絶縁状態になっている。一般的に、兄弟とは言え、大人になればそれぞれが独立した個性で、おのおの家庭を持ったりするのだから、別に仲が良い必要もない。家族の連絡など、多少の不都合はあるが、このまま没交渉で人生を終えても問題はないだろう。向こうの資産状況など心配してしまうあたり、まだやさしさが残っている(笑)
美容に気を付けたり、ジムに通ったり、見た目は意識していたとしても、6年という時間は等しく流れ、僕も着実に老化して、死に近づいている。死ぬことが問題なのではなく、いつどうやって死ぬかが分からないのが問題だ。どうしようもないことを考えてもしょうがない。